みんな1つは持っているであろう、印鑑。宅急便を受け取ったときや、お仕事で、銀行で、大事な契約で・・・と、普段何気なく使ってる印鑑は意外に出番が多いものです。各家庭でも同じ苗字の印鑑でもいくつもあったりして、どれにどの印鑑を使っていたの?なんてつまずくこともきっと経験している人が多いのでは。
そんな印鑑を、新調したい!と思ったらどこでどんな印鑑を探しますか?
田町商店街にある昭和29年創業の「福本文照堂」は、文字にこだわる老舗はんこ屋さんです。こちらのお店では、印鑑・表札・名刺・葉書の印刷・切手・収入印紙・賞状などをお願いすることができます。
書類を作るのに会社や案件によって書体を変えることがあるように、印鑑や表札の文字も用途や雰囲気に合わせて字を崩して作るそうなんです。この文字の崩し方が難しく、崩し方ひとつで出来上がりの印象が驚くほど変わるとのこと。「福本文照堂」では、なかなか他にない”文字の崩し方”をしていただくことができます。
今回特別にお店に代々受け継がれている”篆書体”の崩し方辞典を見せていただきました。篆書体は印鑑によく用いられる書体で、先代が全て手で記した篆書体の辞典は、同じ文字でも崩し方が沢山あり、今売っている辞典にはこんなに多くの崩し方は載っていないという家宝に値するようなものでした。
印鑑を頼まれたらこの辞書から用途に合わせてぴったりの恰好いい文字を探して、写して、掘って、その人に合わせた世界に一つと言っても過言ではない印鑑を作っていただけます。特に実印は字を崩してなるべく被る印鑑が無いように仕上げてくれるそうですよ!機械と手彫りを合わせて完成する印鑑ですが、4文字の実印であれば1本に4~5時間かけて掘っていくそうです。”お急ぎ彫刻”でお願いすると、次の日の朝には使える状態に仕上げてくれるそうなので、急ぎの契約で印鑑が必要なときは「福本文照堂」さんを頼りましょう!
印鑑を作る際には、大きさ、素材、使用用途、予算に合わせて、どんな印鑑がいいのか丁寧に相談にのっていただけますよ。印鑑を見ただけで、その印鑑の年齢も分かってしまうほどの印鑑のプロフェッショナルに、相談をしてみてはいかがでしょうか?
そんな店主さんが作ってくれる「表札」も、細部までこだわった芸術品です。書き順に合わせて彫りの深さや向きを変えているそうです。
手彫りだからできる3Dの彫の美しさは非常に美しいものでした。表札も木の種類や大きさ、彫り方により異なり、どれも1週間ほどで出来上がります。
余談ですが・・・文字数が異なる、例えば「林」さんでも「左衛門三郎」さんでもお値段は同じだそうです!
何でも自分だけのために作っていただけるって嬉しいですよね。印鑑や表札を作る機会があれば、ぜひ商店街にいる職人さんにも相談してみてください。直接相談しながら素敵なものが出来上がるといいですね♪